口呼吸による口腔トラブルを予防しましょう
みなさん、こんにちは!金沢八景あらかわ歯科クリニックです。
最近、口で呼吸をする若者が多くなっていると言われています。
子どものときから口呼吸をする癖がついてしまうと、様々な影響を引き起こす原因となっており、とくに歯並びに大きな影響を与えることがわかっています。
今回は、口呼吸による影響についてお話しいたします。
口呼吸の原因
口呼吸になる原因は、硬い食べ物を幼少期に食べないことが原因とされています。
離乳食も発達し、早い段階から柔らかいご飯を食べることが多くなり、口を閉じるための筋肉を十分に鍛えることができていない子どもが増えているのです。
ほかにも、アレルギー性鼻炎や、生まれつき鼻の気道が確保しにくいという原因もあります。
口呼吸が引き起こす口腔トラブルとは
鼻は粘膜で覆われており、毛も生えています。
鼻呼吸の場合、この粘膜と毛が呼吸時に入ってきたほこりやゴミ、細菌などの侵入を食い止めるフィルターの役割をしています。
しかし、お口の中にはこのような取り込む空気を浄化する装置はありません。
そのためほこりやゴミ、細菌を体内に取り込む結果となってしまいます。
また、お口の中が乾く原因にもなり、そのことでむし歯や歯周病の原因菌の繁殖にもつながります。
ほかにも、口が開きっぱなしになっていると、下あごが常に下がっていることになります。
同時に舌の位置も下がってしまい、この状態ではお口周りの筋肉が発達しなくなるのです。
同時に、口呼吸は上あごの発育にも多大な影響を与えます。
成長期に口で呼吸をする習慣が付いてしまうと、鼻腔の成長が足りず、上あごの歯列が狭くなる可能性があります。
さらに、歯並びにも影響を与えます。
歯並びは、舌が前歯を押す力と、口の周りの筋肉が歯を締め付ける力のバランスによって成り立っていますが、口呼吸になっていると、この締め付けを与える口の周りの筋肉が鍛えらず、舌からの圧力だけを受けて歯が前に押し出されてしまうのです。
口呼吸を予防する方法
口呼吸は、姿勢の悪さで起こることがあります。
猫背だと肺への空気の通り道が狭くなり、浅く小刻みな口呼吸をする原因になります。
そのまま口呼吸を続けることで、あごを突き出す前かがみの姿勢になるという悪循環を引き起こします。
普段からお子さんに姿勢をよくする習慣をつけさせて、気道を確保し、深い呼吸をしやすくすることが大切です。
また、口呼吸の原因の一つである「口唇閉鎖力(唇を閉じる力)」は、乳児期にしっかり乳首をくわえて吸えていたか、離乳食期に唇を使えていたか、といったことなどが関係しています。
母乳やミルクを飲む時や食事の時など、普段の生活でお子さんの様子を見ながらサポートをして、正しい習慣をつけてあげるとよいでしょう。
まとめ
子どもの口呼吸は、多くの場合が鼻や口に原因があり、単なる癖ではない場合がほとんどです。 口呼吸にはいろいろな原因がからみ合っていることもあるため、少しでも気になったら小児科や小児歯科へ相談してみましょう。